あらすじ

ここは「おさんぽ」という名前の特別養護老人ホーム。猛烈な台風の直撃で陸の孤島と化した「おさんぽ」では、職員やボランティアスタッフたちが台風に備えながら、ひとりの入居者を看取ろうとしていた。「病院には連れていかないで、絶対に『おさんぽ』で最期を迎えさせて」――そう頼んでいたふみ子さんだ。
彼女の人柄に救われていた職員たち、そして台風のさなかに駆けつけた孫の瑞樹は、ふみ子さんと過ごした日々を大切にふり返りながら自らの人生と向き合い始める。
生きづらさを抱える人たちへ温かなエールを贈る、おとうふみたいに柔らかでコーヒーのように目覚めの良い物語！